ローマ帝国の宇宙卵(イギリス)

ローマ帝国は広い・・・

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イギリスにあるハドリアヌスの城壁にあったレリーフ
GNMハンコック博物館所蔵

CIMRM 860から

これは、ハドリアヌスの城壁にあるヴェルコビウム/ボルコベシウム(ハウスステッド)からのレリーフで、短剣と炎を持って宇宙の卵から出現する神を示しています。

紀元前6世紀頃発生のギリシアの宗教オルペウス教(Orphism、Orphicismm、オルフェウス教とも)の影響が、1世紀後半から4世紀ごろまでローマ帝国のほぼ全土に広まったミトラス教に影響を与えたという証拠の一つとしての「宇宙卵」ですね。

Mithras and Phanes(ミトラスとパーネス)から

オルフィスムでは、神パネースは時間の初めに世界の卵から出現し、宇宙を存在させました。このオルペウスの推測がミトラ教に時々影響を与えたという証拠があります。

ミトラ教徒とパネース教徒を結びつけたり、それらを交換したりするいくつかの文学的な証拠があります。創造の8つの要素のリストは、ゼノビウスとスミュルナのテオンの両方に表示されます。ほとんどの要素は同じですが、ゼノビウスでは7番目の要素は「ミトラ」であり、テオンでは「パネース」です。

この2つを特定できることは、ローマからのギリシャ語の碑文、CIMRM 475によって示されています。これは、ゼウス-ヘリオス-ミトラ-パネースへの「父」と司祭による献身を示しています。